01:超絶片想い必死太子×鈍感妹子(+面白がる竹中さん)
この頃太子が言うまでもなく可笑しい。何時もより酷い。何と言うか僕をじろじろ見てくるというか熱っぽい視線で見つめてくるというか、一日に十回は呼び出し喰らうし一週間に一回はデート(ただのハイキングの癖に)いこうな!と異様ににこやかだ。楽しそうな太子を見ているのは別に嫌なわけではないのだが、こうも巻き込まれると心労が増えるというか仕事が手につかないというか。
そんなことを竹中さんに話してみたら竹中さんは肩を震わせて笑っていた。何がそんなに可笑しいんだろう。ああ、太子が変人すぎたからか。そういえばこの人がこんなに笑っているのをはじめてみたかもしれないなんていうと「イナフ」と言ってにこやかに僕を見た。(ただしそのにこやかは太子とは違い紳士的である。)
「どうして太子が変なのか教えてあげようか」
自分は何でも知っているかのような発言をする竹中さんは僕を引っ張って抱きすくめた。何がしたいんだろうか。むしろ魚って人の体温で火傷するんじゃなかっただろうか。というか服がぬれていく。そういえばこの人今も湖に入っているじゃないか。これは日に当ててこの服乾燥させなくては、
「妹子ォオオオオオオオ!!」
獣のような雄叫びを上げてさっきまで此処には居なかった筈の太子が恐ろしいスピードで駆け寄ってきて竹中さんから僕を剥ぎ取った。オッサンにこんな余力があったのか、感心と思っていたら非常に息が乱れていた。どうしようこの人凄くうざい。
「何ですか太子、息が犬のように乱れてますよ」
「ぜぇっ…ぜ、わ、わたしはワンちゃん大好きじゃい!!それにしてもだな妹子、」
話のキャッチボールが出来ていないまま太子は僕にこう告げた。
「お前の純潔は私が守る……!」
どうしようほんとうにこの人重症だ。
(妹子が鈍感なのも美味しいと思います 元:「君の純潔は僕が守る……!」)
02:曽良+妹子+芭蕉(現代パロ・会話文のみ)
「(ぴんぽーん)曽良さーん、居ますかー?」
「(ガチャ)…妹子さんですか。どうしたんですか」
「ああいや、今日のプリントのところ一緒に勉強しないかと思って。
どうせだからと思って押しかけてみました」
「ああ、いいですよ。丁度教師も居ますし」
「教師?」
「まあ中にどうぞ。」
「あ、どうも…。…あれ?芭蕉先生?」
「あ、妹子くんじゃない!こんにちはー」
「どうして芭蕉先生がここに…」
「この人が毎日押しかけてくるんですよ。今日の昼ごはんは何?お裾分けしてって…」
「(うわぁ)」
「え、ちょ妹子くんそういう目でみないで!たかってるわけじゃな…ってお裾分けなんて私言ってないだろおおお!?
ただ曽良くんの部屋から美味しそうな匂いがしたから昼ごはん何ーって来ただけじゃないかサバンナッ!?いきなり蹴らないでよ!?」
「……またつまらぬモノを蹴ってしまった」
「じゃあ蹴るなよ!というか冷めた目で私を見るなよ!!」
「妹子さん、今からプリント持ってきますから少々このジジィと頑張って共に居てください」
「ああ…うん…分かった」
「えええええそこ分かったって言っちゃうの妹子くううううううん!?」
(敬語敬語ってなんだか非常にいい。芭蕉さんは曽良くんちにつっかかってるといいと思うよ
元:「……またつまらぬモノを蹴ってしまった」)
03:自動販売機vs太子(+観察妹子)
「おっ、あったあった自販機……えー、百ニ十円、と……さて、どれにしようか…な、……それじゃ、お茶を…――がふっ!? なんだよ!? 誰が殴ったんだ、私は昔摂政だったんだぞ! へ……? なんで取り出し口が、私の後頭部付近にあるんだよ! はぐっ!? お、おまええ……よくもやったな『オマケもう一本』! 自販機の分際で私とやる気かこのぉおお! かかってきんしゃーい!!」
そんな姿を僕、小野妹子は柱の陰から見てしまった。あの人、いつも自販機相手にあんなことをしているのだろうか。そして何僕はあの人を観察してるんだ。
(あまりにもシュールな台詞だったので…
元:「おっ、あったあった自販機……えー、百ニ十円、と……さて、どれにすっか……んじゃ、お茶を・・・一一ほぐっ!? あんだ、コラ! 誰が殴りやがった、コラ! あん……? なんで取り出し口が、俺の後頭部付近にあるんだ、コラ! のごっ!? てめぇ……やりやがったな『オマケもう一本』、コラ! 自販機のブンザイで、俺とやる気か、コラ! かかって来い、コラ!!」)
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