熱に浮かされる。
「、ああも、う。なんなんですかアンタは、いつもいきなりで」
「だって妹子が可愛いからいけないんだもん」
「だからって人んちに来て突然隅に追い込まないでください、あ、どこに手入れてるんですか!」
「ふふふ、かわいもこだ」
「つ、つなげんな、ぁ、」
どうしてなんだろうね、本当に。
凄く傍にいたくてゆっくりしたくて落ち着きたくて、それで今日妹子の家に来たのに、結局はこんなことになっちゃって。
これが爆発っていうのかな。想いの。今君の身体を滑る私の手がそうであるように。
くぐもった声が漏れる度に私の何かが跳ねて、震える唇に口付けた。何度も何度も、啄ばむように。
ああ、ああ。好きだよ。どうしようもないんだ。どうしようもないぐらいに、好き。もう押さえ込めないんだ。
膨らんで膨らんで、押さえ込もうとするたびに弾けて、どうしようもなくなってしまうんだ。
君の潤んだ瞳を見つめた。君は顔を赤く染めると顔を逸らした。
逸らした君の頬に口付ける。君の身体が跳ねる。
何度も何度もそれの繰り返し。眩暈を覚えるね。ねえ妹子。
あまりに火照った君の顔に、少しだけ緩く口角を上げて笑うと妹子が眉間に皺を少しだけ寄せてなんですかと小さく反抗の声を出す。
なんでもないよと額に口付ける。ほらまた跳ねた。肌を撫でる手に最早諦めたのか、(諦めるしかないのか、と心中で苦笑する)妹子は寄りかかるように私の肩に頭を置いた。
「明日仕事なんですよ、太子」
「うん、私も」
「アンタは遊びほうけてるじゃないですか…」
「私だって仕事するぞ、ばりばりするぞー。明日するかはどうかは不明だけど」
「明日も明後日もしろ、馬鹿摂政」
なんだとーと反抗しようとすると妹子が両手を私の服の両裾に移動させ、掴んだ。たどたどしくも、力強い。
もどかしく私の肩に顔を押し付け、半くぐもった声で妹子は呟いた。
「道連れ、ですから」
明日は。そうして完全に肩に顔全体を押し付ける妹子の白い首筋に、軽く噛み付く。熱い。
舌でゆるやかにその流れを辿って、耳まで辿り付いた時に少しばかり笑みを含ませながらこう言った。
「仰せのままに」
ああどうしてなんだろうね。
私によりかかる君の体温はまるで風邪で熱でもあるかのように熱いのに。
今私の鼓動は跳ねっぱなしでしょうがなくて、しかも今にも焼けとけてしまいそうに熱いんだ。
この熱は重症だね。ねえ妹子。
わたしたち、ほんとうにどうしようもないね。
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