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太妹への愛により作られてしまった、半ば勢いに乗りすぎた期間限定日和サイト。 もっぱら太子と妹子しかいません。 たまに自重しない時にはご注意を。
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Posted by 緋夏(ひなつ) - 2008.10.18,Sat

如月水面さんからいただきました小説です…!
リクは「意地悪太子な太妹」…えへ、満腹です^q^
 








「うぅ~…痛い……」

自宅の一室、
自分と同じくコタツに入っていた太子は、
両手をブラブラとさせながら何度目になるか解らない言葉を吐き出す。
それは太子が本当に思っていることであり、
本人もそれほど意識せずに口にしていたのかもしれないが、
僕には必要に責められているように感じられ、
居心地の悪さが最高潮に達しようとしていた。
…わざとでは無いのに。

「…だから…さっきから何度も謝ってるじゃないですか…」

視線を逸らしながら小さくそう呟けば、
途端に太子は唇を尖らせて僕を恨めしそうに睨む。
それだけで言いたいことが手に取るように解り、
僕は複雑な表情をしたまま手元にある湯飲みを口へと運んだ。


数刻ほど前、太子が怪我をした。
廊下を歩いていた僕が不覚にも足を滑らせて転倒しそうになっていた所を、
太子が助けてくれたのがそもそもの原因だ。
幸いにも太子の怪我は両手首を軽く捻ってしまった程度であり、
命に関わるほど重症というわけでは無かったのだが、
2・3日は手を満足に動かせなくなるとのことだった。
故に太子は仕事を休み(いつもしていないが)怪我の原因を作ってしまった僕が、
責任を持って看病をすることになったわけなのだが…。


(こうも無言の重圧をかけられるとは……)

申し訳ないという気持ちは確かにあるし、
助けてくれたのだからもちろん感謝もしているわけだが、
それを言葉にしても太子の機嫌が良くなる事は無く、
むしろ悪化の一歩を辿っている。
もしかしたら日頃からそう言った台詞を言わないせいで、
真実味が無いのかもしれない。

(……どうしろって言うんだよ)

だが僕は生憎と言葉以外で感謝の意を表す術を知らない。
精々看病を懸命に行うことくらいだろうが、
それだけで太子の機嫌が直るとは到底思えない。
では、どうするべきか。



「ねぇ、妹子。本当に申し訳ないって思ってる?」



と、そこまで思考を巡らせていれば、
突如として太子の声が割って入ってきた。
僕は瞬間的に考えをリセットさせ慌てて返事をする。

「え、も…もちろんですよ!」

少々どもりながら太子に顔を向ければ、
先ほどまでの不機嫌顔から一転し太子はニコリと笑う。
その表情を見て僕はああまた妙なことを思いついたんだなと悟った。

「それじゃあ、ここにあるお菓子全部口移しで食べさせてくれない?」

「……は?」

そうそれは、
やはり自分が思っていた以上に衝撃的で、
最も太子らしい珍案であった。





「……マジでやるんですか?」

チョコレートやらクッキーやらを片手に持ち、
男同士向き合うという滑稽すぎる光景に呆然としながらそう呟く。
太子はというと先ほどの不機嫌さは何処に行ったのだと問いたくなるほどに上機嫌だ。
本当に我が道を強引に突き進む人である。

「あれ~?私が手首を怪我したのは誰のせいだったかな~?」

「………っ」

これ見よがしに両手首の包帯をちらつかせるその態度に、もはや偉人の面影は無い。
いや、こんなことを要求してくる時点で威厳なんてものはとっくに失っているのだろうが。

「……解ってますよ、やればいいんでしょうがやれば」

顔を顰めながらクッキーを取り出し改めて太子に向き直る。
普段ならこんな行いを承諾することはまず無いが、
今回のことは確かに僕に責任がある。
だから、恥ずかしいのを我慢すれば、こんなことするくらいどうってこと――。

「…妹子がどうしても嫌だって言うならやめるけど」

「え?」

クッキーを一口サイズに割って口に加え、
さあやるぞと意気込んだ途端に太子が苦笑しながらそう言った。
思わず目を丸くさせる。

「別に怒ってないし、妹子が嫌だって言うならやめるよ?」

「…………」

また、か。
本当にこの人は、
確信犯のように思えてならない。


「……相変わらず卑怯ですね」


自分勝手な要求を突きつけるのに、

そうやっていつも逃げ道を用意してくれる。

僕がその道を選ばないってことを、

解ってるくせに。


「そうかな?」

「無意識で言ってるのなら余計質が悪いですね」


そう言って僕はクッキーを口に銜えたまま、
太子に顔を近づけた。







「ご馳走様」

ご満悦な表情で全てのお菓子を平らげた太子は、
それだけ言うと僕から静かに身体を離した。
だが、僕はというと先ほどよりも顔を強張らせたままで、
現状の光景に呆気に取られている。

「………あれ?妹子、どうかした?」

覇気が全く無い顔を見て太子は不思議そうに首を傾げている。
そんな態度がまた僕の複雑な心境に火をつけた。

「あんた……絶対にわざとだろ……っ」

お菓子を全て口移ししたと言うのに、
太子が一度も僕の唇に触れようとしなかったのはどういうことか。
白々しく何のこと?と言って笑うアホを見れば一目瞭然だ。


「妹子がどうしてもって言うならキスしてあげるけど?」


「…………っ」


やっぱり確信犯かよ。

どうしてこうもこの人の思い通りの行動をとってしまうのか。

本当にムカつく。

僕は心の中で太子に悪態をつきながら、

望んでいることをゆっくりと口にするのだった。








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意地悪な太子、それに振り回される妹子。
というリクでしたんですが…ぐわぁぁスイマセン難産の割にこんな出来でorz
意地悪太子と聞いた瞬間エロネタしか出なかったのが原因でs(ry
最初の方の展開は緩やかなのに、
最後の方が展開早すぎでもう本当に全然駄目です…ねorz
こんなんで良ければどうぞお持ち帰り下さい、私はちょっと吊ってくr(ry


ウオオオオオ!!これはこれはこれはこれは最高すぎます水面様ああああああ!!ww
口移し!皆さんわかってます!?く ち う つ し で す よ !?(ぁ
あとその意地悪にちゃんとこたえてあげる妹子の意地らしさがっ…ああああ素敵すぎます水面様!
大丈夫です私もえろいのしか思いつきませんでした
素敵小説ありがとうございましたああああああ!!!!!

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